最近のニューヨークタイムズ紙から気になった記事をご紹介します。
修士論文に取り組んでいるのですが、内容が少しつながるので。
記事のタイトルは”How much does it really cost to eat a healthy diet?- 健康的なダイエットをするには食費はいくらかかる?” 世界中で食費が上昇している中、世界銀行は世界中の10億人近くの人々が1日$1ドル(100円位)又はそれ以下で生活をしていると報告しています。
アメリカ人食費は1日平均$7(700円)といわれている中、低所得者向けの食料費補助対策”Food-stamp”で出されている1日に許可されている金額は一人$2-3ドル(200円~300円)。中堅層家庭でも健康的な食事を維持するのは一苦労とも言われています。
ジャンクフード(高脂肪、高糖分、高カロリー(でも低栄養価))は新鮮な野菜や果物などの食べ物に比べて値段が安いのはみなさんもご存知だと思います。しかし、“工夫”をすれば完璧ではなくともなんとか健康的な食生活ができるのですが、知識が欠けていたり、財政難など、様々な要因を良い方向に持っていかなければなりません – これが私の修士論文の一部でもあるのですが。
では、健康や栄養に対して知識はあるけれど、1日1ドルしか使えない状況に陥ったらみなさんはどうしますか?このダイエットを実践した体験談をご紹介します。
カリフォルニア州に住む20代の高校教師カップルが1ヵ月1ドルダイエットを実践しました。彼らが最初に購入したのは乾燥豆類、米、コーンミール、オートミール。この材料でトルティーヤやパンを作ったそう。市販のパンや野菜、果物は高くて予算外。彼らの両親がビタミン不足を心配してアドバイスをしたところ、ビタミンCが入っていそうな飲み物”Tang Orange Drink Mix” http://en.wikipedia.org/wiki/Tang_(drink)。粉状になっていて表示は“カルシウム入り”“ビタミンC”となっています。私はこういう商品を信用できないのですが、財政難でもビタミンCが取れるなら、買ってしまうのかもしれません。
彼らの朝食はオートミール、昼食はピーナッツバターとジャムのサンドイッチ、夕食は豆、ごはん、手作りトルティーヤ。ホットケーキを作ることはできてもシロップがなくてレストランに行って無料でシロップをもらったそう。1ヵ月の間に人参、レタスを数回だけ買えたことがあったそう、また近所の庭に生っていたレモンをもらったことも。
このダイエットを実践するにおいて、数々のチャレンジを乗り越えなくてはならなかった内、毎日10時間くらい働いた後、満足に食事も摂れていないのでお腹がぺこぺこの状態で夕食準備しなくてはならないのが大変だったそうです。また彼の方は体重が落ちただけではなく、ジムでの運動もエネルギーが欠けてしまい、できなくなってしまいました。
「何を食べようとか考える時間がなく、とにかくこのまま生きていけるのかが心配だった」が彼らの感想。ワシントン大学の研究者が、低所得者の人は米をどうやって料理するか、トルティーヤをどうやって作るか、レンティル豆を浸水させてから料理する方法など、料理方法を知らなくては食べていけない。こういう人達に限って二つ仕事を持っていて時間がなかったりする、とコメントをしていました。
また同じ研究者の研究によると、シアトル地域のスーパーマーケットを調べた結果、ここ数年で栄養価の高い食品の値段が19.5%も急上昇しており、ジャンクフードの値段は1.8%下がったそうです。肥満の問題解決はフードピラミッドを使うのではなく、予算ピラミッドを作って人々に伝えないといけないと言っていました。
私も論文を書いていて、いろいろ考えさせられました。野菜や果物をもっと食べよう、運動をしようと栄養教育プログラムで教えても、実際には財政難がひっかかり、“ヘルシー”なダイエットの情報を提供するだけではなく、買い物の仕方も教えなければならないことをしみじみ感じています。
興味のある方は1ドルダイエットを実践したカップルのウェブサイトをチェックしてみてください。

One Dollar Diet Project
http://onedollardietproject.wordpress.com/