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2006年11月 アーカイブ

2006年11月01日

生で食べても大丈夫? ‐O157 発生!生ほうれん草から・・・

 今日の栄養生態学の授業のトピックは食品の安全性についてでした。肉と抗生物質、魚と水銀、農薬や食品添加物の問題について話し合いが行われました。特に9月に米国内で袋詰め生ほうれん草を原因とする病原大腸菌O157が検出され、警告が出されたことについて国民の食の安全を守るのは政府か?それとも食品業界?自分自身・・・多くの意見が出ました。 

 8月25日に袋詰め生ほうれん草から検出されたO:157の感染例がFood and Drug Administration (FDA)(米国食品医薬品局)に報告されて全米に警告が出されたのは2週間後の9月14日。なぜ全米に警告が出されるまで2週間もかかるのか?この長い期間が感染を広げる原因になったのではないか?

 栄養生態学のトニ先生の説明によると、まず具合の悪くなった人が病院へ行き、医者がO:157による食中毒と診断→州に報告され→Center for Disease Control and Prevention (CDC)(米国疾病管理予防センター)に報告され最終的にFDAへ。FDAの判断の後、国民へ警告が出される。食中毒のOutbreak=発生がCDCにより定められるのは2件以上の同じ病例が確認されてからなので2件目発生までに時間がかかったのであればしょうがないのかなとも思いますが、もっと早い時点で警告が出されれば感染が防げたのではないかと思います。

 10月20日付のFDAの情報によると、CDCに報告された件数は204件(米国20州以上)、その内104人が入院、3人が死亡。私の住むニューヨーク州でも11件の報告が出ています。

 現在、ほうれん草の出荷先のカリフォルニア州の3群:モントレー、サンベニト、サンタクララで再検査が行われています。FDAは3群以外で収穫されたものは生で摂取しても安全であると発表しましたが、10月後半のFDAのウェブサイトを見てみると生で摂取するのは避けるべき、ほうれん草を71度で15秒調理すればO157 は死滅するとされています。どんな方法であれ食べるのはしばらく避けたいと思います・・・。

 様々な食中毒菌が発生されるようになったのは食品の広域流通の発達、加工食品の大量生産など食環境が変わってきている事も原因の一つだと思います。今まで多くの記事を読んできて思う事。やはり短距離で採れた物の方が安全性が高いと思います。

 日本にいた頃はベビーほうれん草以外は生でほうれん草を食べることはしませんでしたが、アメリカに来てからは食べる機会が増えました。ほうれん草だけではありません、ブロッコリー、カリフラワー、ズッキーニ、インゲン、とにかく生で食べる機会が増えました。アメリカでパーティに行くと毎回と言っても過言ではないくらい多く出されるのが生野菜とディップにつけて食べるもの。(ディップ:マヨネーズやマヨネーズベースにスパイスやハーブを加えたもの、ケチャップを混ぜたもの、豆ベースのものなど)

 以前は無農薬でないと怖いなんて思いながらも食べていましたが、O157の発生から食中毒についても気を使わなくてはならなくなりました。ちなみに数日前のニューヨークタイムズでレタスがリコールされたと発表されていました。どんどん食べるものがなくなっていく・・・なんでも加熱しないと食べれなくなってしまいそうです。

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2006年11月08日

ニューヨークで出会った人々:インタビュー ②栄養生態学: Toni(トニ)先生

 私のお気に入りの授業の1つ、栄養生態学ではジョアン先生(以前にオーガニックガーデンで紹介しました)とトニ先生の2人が教鞭を取っていますが、今回はトニ先生にインタビューをしてきました。私がなぜトニ先生に興味を持ったかというと、先生は社会学がもともとの専攻で、授業の中でもよく地域社会と食、栄養、環境を繋げた話題が取り上げられたからです。

 トニ先生はマサチューセッツ州出身のとても保守的な家族で育ち、3人のお兄さんの後の待望の女の子しかも末っ子だったので、お父さまに大事にされ、のほほんと育てられたためか?大学進学の際、何を専攻したらいいかわからず、なんとなく興味のあった社会学を専攻したと言っていました。

 大学卒業後、国民が低所得者を助け貧困を撲滅という目的で創設されたAmeriCorps VISTA (Volunteers in Service to America)-アメリコープ(ボランティア活動)http://www.rcaa.org/vista/index.php のメンバーとして一年間カンザス州で活動をされました。それまで栄養学にはそれほど興味はなかったそうですが、お母さまが1日3食きちんと手作りしてくれていたので料理がいかに大事かというのは常に思っていたそうです。

 アメリコープのメンバーとして活動をしている時に興味を持ったのが、低所得者の人々が何を食べているかということ。政府からの援助で支えられている低所得者の人たちの食生活はひどいものだったそう。送られてくる食料はすでに腐っているもの、でこぼこになった缶詰、袋に穴が開いているもの。とにかく心が痛んだと言います。そのときに先生は“食べ物はどこからくるのだろう?”と思い始め、栄養学や食に対する興味が高まったそうです。その後Food Stamp(低所得者世帯が毎月政府から受け取る券(電子カード)で食料の購入時、定められたレストランで使用可能)の導入に参加をして少しでも低所得者の人たちの食生活が良くなるように活動したそうです。

 その後、コロンビア大学大学院で公衆衛生学修士を取得しましたが、その時点でまだ自分が求めているものに出会えなかったそう。食物連鎖や人々と食の関わりについて追求したいと情報を集めている時にコロンビア大学教育大学院の健康と行動の研究プログラムに栄養生態学があるということを知り、それがジョアン先生との出会い。その時にこれが私の求めていたもの!と思ったそうです。そこで教育博士号を取得し、その後ニューヨークで低所得者と栄養教育プログラムに関する仕事に就いたり、多くの経験をして今に至ります。

 私は数字で学ぶ栄養学(1日炭水化物は何グラム・・・等)も大事だと思いますが、人々が健康で幸せに暮らすには良い食の環境の改善や維持が大切だと思っているので、同じような考えを持つ先生と多くの話題で盛り上がりました。

 先生は今月末からイタリアにスクールミール(学校給食)の視察に行きます。先生曰く、イタリアの学校給食が大きく変わってきているそうです。視察後の先生の報告がとても楽しみです。

 経験豊富な人に話しを聞くと本当に知識より経験、体で覚えることの大切さをとても感じます。私もこれから多くの経験ができればと思います。

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2006年11月10日

コロンビア大学-健康増進プログラム “100 M.I.L.E Club”

 今回はコロンビア大学内の学生サービス部門の1つ、健康サービス部について紹介します。健康サービス部は学生や教授などコロンビア大学に関わる人達への保険加入等の情報提供、健康増進プログラム、健康相談(精神的なサポートも含)や家庭内・性的暴力への対応等を管理しています。

 私はその中の健康増進プログラム100M.I.L.E Clubに参加しています。MILEの略は“Minutes I Logged Exercising”(分単位で運動を記録しよう)です。このプログラムのゴールは週に100分運動をしようというものです。メンバーになると自分のアカウントがもらえます。自分のアカウントに現在の身長、体重、年齢や現在と過去の運動履歴を入力します。それから1ヶ月のカレンダーから運動予定日を決めて、どんな運動をするか、何分?何マイル?というように入力をします。このサイトにいくと詳細がわかります。https://wwwapp.cc.columbia.edu/dkv/sec/100mile/demo.html

 このプログラムに参加してから自分の運動量が明確にわかるので、体調管理ができたり、予定を組んだからには目標を達成したいなど、進んで運動をするようになりました。モチベーションも上がるので、体重管理をしたい人にもオススメです。このプログラムはコロンビア大学内に所属する人のみ参加可能ですが、同じようなプログラムが学校外にもあるかもしれません。

 ちなみに学期中に週100分の運動を達成するとTシャツがもらえるそうです。まだ着ている人を見かけたことはないです。私がもらえたら紹介します。

 100M.I.L.Eプログラムの他に興味のあるプログラムは1993年に始まった“Go Ask Alice!” http://www.goaskalice.columbia.edu/です。健康増進プログラムの専門家(Alice!と称する)が健康に関する質問にインターネットを通して答えてくれるというシステム。アルコール&薬物,栄養&運動,精神的健康,性に関する健康問題,人間関係などの項目に分かれています。各項目を見てみるとその中でも内容が細かく分かれています。例えばアルコール&ドラッグ(薬物)の項目を見てみると二日酔いの対処法、マリファナ、ニコチン中毒など10項目に分かれています。自分の悩みに近い項目から質問をメールで送ると各専門家から返信がきます。

 質問された内容が見れるようになっているので、見てみると様々な問題を抱えている人がいて複雑な心境になってしまいました。返答も親切に細かくされているので、誰にも言えないような悩みがある時には1つのよい解決方法だと思います。

 写真は学校のジム内で見つけたGo Ask Alice!のパンフレットです。パンフレットにも細かく問題解決へのヒントが載っていて、ここまで学生の健康、精神面をサポートしてくれるサービスがあるのはとても心強いと思います。

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