私のお気に入りの授業の1つ、栄養生態学ではジョアン先生(以前にオーガニックガーデンで紹介しました)とトニ先生の2人が教鞭を取っていますが、今回はトニ先生にインタビューをしてきました。私がなぜトニ先生に興味を持ったかというと、先生は社会学がもともとの専攻で、授業の中でもよく地域社会と食、栄養、環境を繋げた話題が取り上げられたからです。
トニ先生はマサチューセッツ州出身のとても保守的な家族で育ち、3人のお兄さんの後の待望の女の子しかも末っ子だったので、お父さまに大事にされ、のほほんと育てられたためか?大学進学の際、何を専攻したらいいかわからず、なんとなく興味のあった社会学を専攻したと言っていました。
大学卒業後、国民が低所得者を助け貧困を撲滅という目的で創設されたAmeriCorps VISTA (Volunteers in Service to America)-アメリコープ(ボランティア活動)http://www.rcaa.org/vista/index.php のメンバーとして一年間カンザス州で活動をされました。それまで栄養学にはそれほど興味はなかったそうですが、お母さまが1日3食きちんと手作りしてくれていたので料理がいかに大事かというのは常に思っていたそうです。
アメリコープのメンバーとして活動をしている時に興味を持ったのが、低所得者の人々が何を食べているかということ。政府からの援助で支えられている低所得者の人たちの食生活はひどいものだったそう。送られてくる食料はすでに腐っているもの、でこぼこになった缶詰、袋に穴が開いているもの。とにかく心が痛んだと言います。そのときに先生は“食べ物はどこからくるのだろう?”と思い始め、栄養学や食に対する興味が高まったそうです。その後Food Stamp(低所得者世帯が毎月政府から受け取る券(電子カード)で食料の購入時、定められたレストランで使用可能)の導入に参加をして少しでも低所得者の人たちの食生活が良くなるように活動したそうです。
その後、コロンビア大学大学院で公衆衛生学修士を取得しましたが、その時点でまだ自分が求めているものに出会えなかったそう。食物連鎖や人々と食の関わりについて追求したいと情報を集めている時にコロンビア大学教育大学院の健康と行動の研究プログラムに栄養生態学があるということを知り、それがジョアン先生との出会い。その時にこれが私の求めていたもの!と思ったそうです。そこで教育博士号を取得し、その後ニューヨークで低所得者と栄養教育プログラムに関する仕事に就いたり、多くの経験をして今に至ります。
私は数字で学ぶ栄養学(1日炭水化物は何グラム・・・等)も大事だと思いますが、人々が健康で幸せに暮らすには良い食の環境の改善や維持が大切だと思っているので、同じような考えを持つ先生と多くの話題で盛り上がりました。
先生は今月末からイタリアにスクールミール(学校給食)の視察に行きます。先生曰く、イタリアの学校給食が大きく変わってきているそうです。視察後の先生の報告がとても楽しみです。
経験豊富な人に話しを聞くと本当に知識より経験、体で覚えることの大切さをとても感じます。私もこれから多くの経験ができればと思います。