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2007年02月 アーカイブ

2007年02月11日

1日の食費は700円!?  

 今回は地域栄養論の授業についてお伝えします。このクラスでは主に貧困、農業支援、食料支援などについて学び、話し合いが行われるのでアメリカの経済状態や政治についても勉強しないとついていけません。

 毎週のリーディングの課題とは別に大きな課題提出が学期中に3回ほどあります。その課題の1つ“The Food Stamp Challenge-フードスタンプチャレンジ”についてお話します。フードスタンププログラムとはアメリカ政府からの無収入・低所得者層への栄養補助プログラムです。食料の支給ではなく電子カードが受給され、食料購入の際に使用できます。支給額は世帯人数、収入などにより異なります。1人暮らしの人で月平均$10から$152(1000円-1万5千円位)の補助が出ます。

 課題となっているフードスタンプチャレンジとは、1週間$35.47(3600円位)の食費、平均すると1日$5(約500円)で生活をしなくてはなりません。例えば外で200円くらいのコーヒーを飲んでしまったら、その日は300円しか食費に使えません。外食の予定が入っている週は行えないので、予定も調節しなくてはなりません。まだ私はチャレンジしていないので、チャレンジ後にまたお知らせしたいと思います。

 授業で貧困や食糧問題に触れる機会が多いせいか目に付く情報もそのような話題が多く、先日見つけた興味深い記事についてご紹介します。

“Eating Healthy and Organic on $7 a Day-1日7ドル(700円位)で有機食品を食べて健康になれる”という記事。コロラド州の栄養士、スミス氏が工夫次第で1日7ドルの食費で健康的な食生活を送れるということを説明しています。

スミス氏の提案とは?;

-朝食2ドル、昼食2ドル、夕食2ドル、おやつ1ドル

-食事のバランス:1回の食事のお皿にのるのはたんぱく質1/4、野菜1/3、炭水化物1/4-1/3、これに加えてほんの少しの脂肪。

-野菜や果物はも1回に食べる量を換算して購入。
 例えばブロッコリーより有機キャベツの方が安いなど。他にブロッコリーも芯まで食べる。
 トマトもトマトの缶詰めの方が安い。(栄養価を気にしてしまいますが・・)

-肉、魚、乳製品は食費を上げる原因の1つ。
 しかし貴重なたんぱく源、週に数回なら工夫次第で手頃に摂り入れることができる。
 ツナ缶の利用や骨を利用してスープのダシに使うなど。
 乳製品もオーガニック牛乳は甘みのついているヨーグルトより安い。
 海草や豆腐も1回に食べる量を考えれば安い。
 540gの豆腐が1.90ドルだとすると、1回に食べる量から換算すると43セントくらい。

-なるべく大量購入をする。
 小さな袋をこまめに買うより多めに入っている一袋を購入するほうが安い。例えばお米やパスタなど。

-家族が多い場合はシチューやスープなどからたんぱく質を摂ると経済的。

-クラッカー、スナック類、清涼飲料水は気軽に手に入るけれども食費アップの原因になり、栄養価も低い。

参考メニューも記載されていたので1日分を紹介します。

朝 食:卵1個(39セント)・全粒パンのトースト(20セント)・果物一切れ(25セント)
昼 食:豆-煮たもの(30セント)・ご飯(20セント)・野菜(1ドル)
おやつ:にんじん(50セント)・チーズ一切れ(50セント)
夕 食:いわしの缶詰1/2(89セント)・パスタ(49セント)・トマトソース(16セント)

 このメニューの1日の食費合計500円くらい。700円までいかないのでもう少し何かメニューに加えることができますが、私はここ数日の内にこの参考メニューの量で7日間を過ごさなくてはならなくなるのですが、メニューを見た時点で絶対に足りず、お腹がすいてしょうがなくなるだろう・・・と思ってしまいました。精神的にもいろいろ考えさせられる事があるかもしれません。

 食べ物が豊富にある中で育ってきたため、頭を使って食費を調節し、貧困層の気持ちを理解する経験は貴重かもしれません。食費を1日にどれくらい使っているか考えてみるのも、普段の食生活を見直す1つのきっかけになるかもしれませんね。

1ドル=110-120円で計算してください

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2007年02月14日

Freshman 15神話とは?

 大学入学、就職など生活環境が変わると体重増加・減少など体調に変化が起きると聞いたことがあるかと思います。アメリカでも同じ様な事が言われています。“Freshman 15”(Freshman「フレッシュマン」=主に大学の新入生)という言葉を聞いた事ありますか?私もつい最近、履修中のSeminar in Nutrition Education(栄養教育セミナー)のプレゼンテーションの準備中に知りました。

 Freshman 15というのはアメリカの大学生の間で話題になる「大学入学後に体重が1年間で平均15パウンド(約7.5Kg)増えるという神話」のことを言います。

 栄養教育の教授法を学ぶことを目的とする栄養教育セミナーでは学生が2人1組になって交替で毎週2時間近く講義(Teaching,ティーチングと言います)を行います。教授からの資料を基に興味のある栄養教育の分野を決め、パートナーがマッチング方法で決まります。私が選んだ分野はNutrition Education for College Students(大学生のための栄養教育)でした。カナダ人のクラスメートも同じ分野に興味があり、すぐにパートナーが決まりました。他にも子供のため、両親のための栄養教育、マスメディアと健康情報、料理と栄養教育、小児肥満予防の栄養教育、摂食障害者のための栄養教育などの選択肢がありました。

 私達は今週そのティーチングがありました。準備期間が2週間ほどしかなく大変でした。まず初めに大学生のための栄養教育関連の研究論文を50ページ(参考資料のページを含めず)集めなくてはなりませんでした。大変だったのはただ大学生と栄養に関する研究論文を集めればよいのではなく、50ページのうち半分は栄養教育の介入研究が行われたものと理論が含まれた研究の資料を使用しなくてはならなかったこと。その他は学生の食行動、又健康・食にどういった興味や知識を持つかなどの研究資料を探さなくてはなりませんでした。教授と打ち合わせをして、集めた資料をもとに準備を進めてよいというサインを頂くと、実際にどのように授業を進めていくかパートナーと話し合いを始めました。

どのようにまとめたかというと;

・現在の大学生の健康・食を含めた生活スタイル、どれくらいの人が大学に在学しているか(米国内)

・大学生の栄養・食行動や見解、知識について

・パートナーはカナダ人、私は日本人であることを利点とし、お互いの国の学生の特徴などを少し交えた情報の提供

・大学生と料理に関する情報:レシピはどこから集めてくるか、何を重要視して料理をするか?など

・クラスアクティビティ‐クラスメートに新入生時代の食・健康の体験をアンケート形式で答えてもらい、ディスカッションをする

・Freshman 15神話についての研究論文と実際のクラスメートの体験、意見の交換

・大学生と栄養コミュニケーションチャンネルとは:誰から栄養・食・健康情報を受け取るか?-インターネット?友達?学校?

・論文分析(50ページ集めた資料の中から1つ論文を選んで論文分析をする‐これはクラスメートの課題にもなっていて、講義中に答え合わせのような形で分析を進める)

・大学生のための栄養教育と理論の影響力について?

 授業ではクラスメートが理解しやすいようにパワーポイントを使いました。実際に2時間近く教えるのには本当に体力を必要としました。パートナーはとても思いやりがある人で、前向きな人。「言葉のバリアがあるからこそ、よい機会よ!」と励ましてくれました。しゃべる量は半々。教えるには論文を全てしっかり読んで理解しなくてはならないので、この数週間は頭がTeachingのことでいっぱいでした。実際に教え始めると、クラスメート(23人)からのフィードバックもたくさん返ってくるのでアットホームな雰囲気で進めることができました。この時は教授も学生になります。

 ところで、Freshman 15について話をした時、クラスの半分が体重増加を経験していました。クラスメートの1人は体重が15パウンド以上増え、彼女の友達のほとんども同じ経験をしたそうで、“Freshman 15”ではなく“Freshman 30”ではないかと話していたそうです。それとは反対に15パウンド落としたクラスメートもいました。寮に住んでいて、カフェテリアの食事がいつも同じで脂っこく入学して2ヶ月でまったく受け付けなくなってしまったそう。

 クラスメートのいろいろな経験談も聞くことができ、教えると言う事は本当に楽しいと感じましたが、準備、多くの知識を必要とするものだとつくづく感じました。教授にはこれからのクラスメートのティーチングのよい参考になったと褒めてもらえたのでうれしかったです。

*写真はTeachingで使用したパワーポイントの一部です。ピザの写真は忙しい大学生がレンジで温めるだけで食べれる食品を多く利用していることが多くの論文で取り上げられていたので、参考までに。

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