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2008年07月 アーカイブ

2008年07月05日

食中毒を防ぐために

 6月初めに米国でサルモネラ菌に汚染されたトマトにより食中毒が発生しました。その時のインターン先は弁護士事務所のカフェテリアでしたので、生産場所などに気をつけていました。食中毒のニュースが出た直後にシェフやスー・シェフがメキシコ産のトマトを届けないようにと業者に連絡したにも関わらず、キッチンにメキシコ産が届き、業者に不信を抱いたのを覚えています。

 私はなるべくニューヨーク近郊で採れた物を購入するようにしていますが、そうでない時はきちんと生産場所を確認するようにしています。ちなみにトマトはグリーンマーケットで買うようにしています。

 先日、体重を少し落としたいという友人から大腸菌(E.Coli)やサルモネラ菌による食中毒を防ぐ野菜の扱い方を聞かれ、6月に履修していた授業で食品安全について学んだにも関わらず、今まで自分も十分に気をつけていないことに気づきました。彼女にした最低限のリスクを防ぐアドバイスは:

-手をよく洗ってから調理にかかる。当たり前のことですが、アメリカではよく手を洗わない人を見かけます。

-野菜や果物が新鮮そうに見えても必ず洗う。アメリカではほうれん草やレタス、野菜炒めがすぐできるようになっている千切りキャベツや人参のミックスなどがプラスチックバッグに入って販売されているのですが、特にそのような野菜は良く洗うこと。プラスチックバッグの中では特にバクテリアが繁殖しやすい。バッグに入った野菜の賞味期限をきちんとチェックする。

-土やその他の汚れ、バクテリアを落とすために面倒でも2、3回は冷たい流水で洗う。

-アルファルファやブロッコリー、豆のスプラウト(新芽)は大腸菌とサルモネラ菌の発生の原因になりやすいので、なるべく避ける。正直、私はアルファルファが大好きなので、良く洗って食べていますが。

-作ったサラダなどはなるべく1回で食べきる。

 野菜の洗い方ではないのですが、私が個人的に気をつけているのが、大豆製品です。以前、納豆が原因で食中毒にかかったことがありました。こちらで販売されているのは冷凍されたものが空輸で届き、販売されるそうなのですが、たぶん解凍されている時に菌が繁殖したのかもしれません。納豆は好物なので欠かせないのですが、購入する時には気をつけています。 豆腐の賞味期限やパックから透き通って見える水のにごり具合も気をつけてチェックします。

 気を使いすぎるのも良くないのかもしれないのですが、食中毒はいつ、どこから発生するかわかりません。やはり気を使いすぎくらいの方がいいのかもしれませんね。

*写真はトマト、インターン先のキッチンスタッフのために作った手の洗い方を説明したパンフレット。

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2008年07月18日

本格的に始まったカロリー表示義務付け

 ニューヨーク市の保健局により5月5日にニューヨーク市の15店舗以上チェーン店を持つレストランはメニューの横にカロリーを表示が義務付けられてから2ヶ月半が経った今日、7月18日に本格的に立ち入り検査が行われます。カロリー表示義務付けに従わないと見られた場合、$200から$2000(2万円から20万円)の罰金を支払わなくてはなりません。

 カロリー表示の義務付けが施行された理由の1つはニューヨークの人たちの糖尿病と肥満の防止・解決対策なのですが、この条例が施行される以前から私の学校では多くの情報交換とディスカッションをしました。カロリー表示をして、消費者の健康に関する意識と知識を高めることができるかわりに、カロリー表示だけに惑わされないような栄養教育が重要視されてくると思います。とくに貧富の差が大きなニューヨーク、そして健康志向な人の多くは生活に余裕のある人が多く、低所得者の人達はどうしても財政問題が最初の壁となりがちで、「とにかく食べなくてはならない」という意識が強いため、栄養教育者や他の医療関係者にとって、どのような情報提供と教育をするかがこれからの大きな課題になっていくと思います。

 この条例が施行されてから、どれくらいの人がカロリー表示を気にするようになる/なったのか気になっていたところ、クラスメートが学校の近くのレストランのカロリー表示とお客さんの反応の調査をしているという事を知り、さっそく今回の条例にどのような効果が表れているのか聞いてみました。

 カロリーが表示されるようになってから低カロリーのメニューを選ぶようになったというお客さんが結構多いそうですが、実際に低カロリーのものを注文する人、言い訳をしながらいつものメニューを選ぶ人の割合は半々くらいだそうです。

 外食する時くらいは好きなものを思いっきり食べたい派なのですが、カロリーが表示されるようになってからはやはり気にするようになってしまいました。友人が調査しているレストランは学校の近くということもあり、私もたまに利用しますが、お気に入りメニューが1食で700キロカロリーもあることがわかりました。アメリカに来た当初はそのメニューの半分しか食べられなかったのに、今では問題なく完食です。食生活にはそれほど問題はないけれど、なぜ体重が増えたのかわからないなんていう言い訳はもう通用しなさそうです。

 カロリー表示が義務付けられているコーヒーチェーン店スターバックスは今秋から栄養価の高い軽食のオプションを増やすそうです。すでに“Skinny Latte – スキニー・ラテ、”も販売されています。スキニーとは「やせこけた、細すぎる」という意味で、やせている人に対して使われる単語であり、あまりよい褒め言葉ではないのですが、たぶんこれを飲んでも太らないよ、なんていう意味なのだと思います。スキニーラテとは脂肪分2%又は無脂肪の牛乳とシュガーフリーのシロップで作ったもの。小さなサイズ(12fl oz=354cc)で90カロリーしかも脂肪分はゼロ。少し甘いものが飲みたいけれど、カロリーが気になる時などには良いオプションかもしれませんね。でもシュガーフリー製品は個人的に避けたいです。ちなみにお気に入りのスターバックスのスコーンは400カロリーもあり、カロリーは高いだろうなとは思っていたのですが、食べたい時には食べる=運動すればよい、だったのですが、これからはやっぱり気にしてしまいそうです。

 スターバックスがカロリー表示の義務付けを機に新たな商品を開発し始め、前向きに動いていると思えば、ダンキンドーナッツのようにしぶしぶ、不公平だと騒ぎ立てるところも。確かにダンキンドーナッツはドーナッツがメインで揚げ物なので、高カロリーになってしまいます。ヘルシー系の全粒粉のドーナッツのカロリーも220カロリーと低いとは言えない値、低脂肪のブルーベリーマフィンも低脂肪だけれど、カロリーは高く400カロリー。ビジネスを良い方向に保ちながらも栄養価の高いもの、低カロリー商品を販売するのは大変なのが納得できます。ニューヨーク市民のため、国の健康対策をポジティブに捉えて頑張って欲しいですね。

*写真は近所のダンキンドーナッツ店内のメニュー。カロリー表示が見当たらないと思ったら、写真中の一番左のボードはカロリー欄でした。

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Starbucks
http://www.starbucks.com/default.asp

2008年07月20日

賢い食料品の扱い方101:パート1

 食料品の値段の上昇、食中毒の発生、環境問題への配慮などアメリカに来てから賢い買い物と扱い方にもっと真剣に考えるようになり、そのような話題には敏感にもなりました。今回は賢い食料品の扱い方101なんてタイトルをつけてしまいましたが、私が普段食料品購入と扱い方に気をつけていること、気になることを9つにまとめてご紹介します。今回はその5つを。

① 季節の野菜を購入する時は、まずグリーン(ファーマーズ)マーケットへ行きます。値段もスーパーより少し安いです。しかし、ミックスグリーンなどの葉っぱ類、とくにオーガニックはとても高いので、もし値段を気にするならばあらかじめお店の人に尋ねることが大切です。先日、友人とユニオンスクエアのグリーンマーケットに行き、友人が値段を聞かずにミックスグリーン、からし菜、クレソン、トマトを購入して$40(4000円位)でした。贅沢なご褒美です。野菜は本当に新鮮で美しかった・・・。

② 季節はずれの野菜を買うときはスーパーへ行きます。気をつけているのは野菜が2束でいくらいくら・・・など1束買うよりお得な広告です。いっぺんに二束買って、保存できるなと思ったら(スープを作って冷凍するなど)購入しますが。野菜の鮮度は収穫直後から落ちていくので、ニューヨーク近郊で採れた野菜や果物でない場合、特に新鮮さは失われているはずです、そのため少量を買うようにしています。前学期の授業で忙しくて頻繁に買い物が出来ない人へのアドバイスとして必ず挙げられるのは冷凍野菜です。私はどうしても納得がいかないのですが、収穫後に急速冷凍されるので栄養素が保たれるのだそう。
Tip: ペンシルバニア州立大学の研究によると、ほうれん草を冷蔵庫で1週間保存した場合、もとの栄養価が100%とすると、葉酸の栄養素は1/2、ルテインは40%が失われるそうです*。ブロッコリーの場合は62%のフラボノイドが10日間の内に失われるそうです。

③ 牛乳購入するなら、牛乳紙パックをオススメ。日本では透明のプラスチックの牛乳は見かけませんが、こちらではプラスチックを多く見かけます。牛乳はビタミンB2(リボフラビン)が豊富で、光に当たると化学反応を起こしビタミンの効能を減らしてしまいます。ちなみにビタミンA、C, E、D、アミノ酸にも影響が起こるそうです。
Tip: 穀物類も同じで、リボフラビンが豊富なため、保存方法は透明でない方がよい。私も以前はスパゲティを購入してかわいいガラスのパスタ瓶に移し替えていましたが、そのまま箱で保存するのが良いそうですよ。

④ なるべく皮を剥かずに調理すること。これはマクロビオティック料理を習い始めた頃から続けていること。
Tip: 食物博士の友人曰く、皮を剥かない野菜の抗酸化作用効果は2倍から27倍も皮を剥いた野菜より高いそうです。皮付きのままを考えるとオーガニック野菜を買うことが自然と多くなります。

⑤ 蒸す or 炒める。野菜を茹でるのは簡単なことですが、茹でることでカリウムなどのミネラル、水溶性ビタミンのBやCが失われてしまいます。オススメは蒸すか炒めることです。電子レンジもよく栄養素を失わないために使われますが、私はあまり好きではありません。
Tip: 緑黄色野菜はベーターカロチンが豊富で油との相性も良く、油を少々使った炒め野菜は63%の吸収力によって抗酸化効果が上がるそうです。

101パート2は次回にご紹介します。

*写真は夏のファーマーズマーケットの果物-ピーチ、サワーチェリー、りんごはそろそろおしまいです。写真のりんごは小粒の今朝採れたてです。

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Penn State Live by the Pennsylvania State University
http://live.psu.edu/story/10981

2008年07月27日

賢い食料品の扱い方101:パート2      

 前回のパート1に続き、パート2をご紹介します。その前に最近よく作るお豆のディップについて紹介を。ハムスという中近東のお料理の一つでヒヨコ豆とゴマペーストなどで作り、平たいパンに包んだり、野菜につけて頂くディップがあるのですが、最近はヒヨコ豆の代わりに黒豆のディップをよく作っています。材料は黒豆、ゴマペースト、塩(しょうゆや味噌にする時も)、オリーブオイルかごま油、穀物酢かお気に入りのビネガーなど。そしてもう一つ、大事な材料はフラックスシード(亜麻仁)。以前にフラックスシードについて紹介しましたが、オメガ-3脂肪酸が豊富で健康な人にはもちろん、ダイエット、乳がんや糖尿病、更年期障害などの症状を改善するという優れもの。粉末状にしたものに水分を加えると粘り気が出るため、ソース状になったディップに(黒豆の缶詰は溶けた豆と水分が多い)加えたところ、粘り気はあまり感じられず、ほどよい固さになり、油分なため、コクも出ておいしくなりました。写真はあまりおいしそうに見えないのですが、味はヒヨコ豆で作るよりコクがあります。是非お試しを!ではパート2をご紹介します。

パート2:

⑥ アボカドをうまく活用する – 低脂肪クッキーもできる?:アボカドは葉酸やカリウム、ビタミンE、そして食物繊維がとても豊富です。確かに脂肪分も高いのですが、体に良い脂肪(一価不飽和脂肪酸)が多く含まれています。カロリーはアボカド1つ310カロリー(脂肪:約28g、飽和脂肪:約4g)ほど。
低脂肪のクッキーを作るとしたら、みなさんはどんな工夫をしますか?私はプルーンエキスやりんごのすりおろしを油分代わりに半分くらい使います。しかしサクサクさがなくなるかもしれません。そこでアボカドをバターなどの代わりに使うのです。
ニューヨーク市立大学のハンターカレッジに通っていた頃、お世話になった教授がアボカドを使用したオートーミールクッキーの研究を行っていました。私も違う種類の油で作ったクッキーを試食しました。研究結果、アボカドをピュレにしたものをバター半分(例:バター100gを使うとしたら50gはアボカドにする)の代わりに加えて焼いたクッキーは35%も脂肪分を抑えられ、バターを全量使用したものよりもソフトで、しかも歯ごたえがあり、アボカドの匂いなどを感じさせないおいしいものが出来上がりました。クッキーだけではなくマフィンなど他の焼き菓子にも使えそうですね。

⑦ 鉄分を正しく摂っていますか?:日々の鉄分摂取はとても大事です。私もちょっと疲れやすい、やる気がない時はだいたい鉄分不足です。私達の体は1日15~35%の肉や魚類に含まれるヘム鉄を吸収しますが、穀物や豆、野菜類に含まれる非ヘム鉄はたったの2~20%しか吸収されません。そこで吸収を助けてくれるのはビタミンC。柑橘類の果物、赤ピーマン、トマト、いちご、緑の野菜にも多く含まれています。この関係を頭に入れておくと食事からきちんと鉄分が摂れますね。反対にコーヒーや紅茶に含まれるタンニン、ポリフェノールやカフェインは鉄分の吸収を約60%妨げるため、食後30分くらいしてから飲む方がよいでしょう。

⑧ にんにくパワー:納豆、酢、そしてにんにく・・・。匂いがきつい食品はると、調理の仕方によって、にんにくはがんを撃退する力を持つことがわかりました。その調理方法とは、刻む、スライス、つぶした後、炒める前に少なくとも10分は置いておく。そのにんにくから酵素反応が起こり、健康によい化合物「アリル硫黄 – Allyl Sulfur」が引き出され、これがにんにくパワーをもっと高めるようですよ。

⑨ ハーブやスパイスで食中毒予防を:ハーブやスパイスは料理の香りを高めるだけではなく、塩分や脂肪分を控えた料理を作るときにも大きな役割を果たしてくれます。そんなスパイスやハーブには大腸菌0157やサルモネラ菌などを撃退する効能があります。中国ではこのような研究が多くされており、クローブ、シナモンスティック、オレガノは抗酸化作用があり、バクテリア活動を抑制する効能があると発表しています。他の研究ではローズマリー、タイム、ナツメグ、ベイリーフにも強い抗酸化作用があると発表しました。日本でもお刺身にはわさび、ツマをつけるのは魚の臭みを取る効能や殺菌作用があるからですよね。サラダや肉料理、魚料理にうまく使いたいですね。
以上がパート2です。上記のようなちょっとした知識があると、料理や買い物が楽しくなるかなと思いました。でもあまり気にしすぎも良くないので、ほどほどに。アボカドクッキー試してみてください~。

*写真は黒豆ディップ。にんにくを三種類に切ってさっそくお料理に使いました。家にあるスパイスたちベイリーフ、シナモンスティック、ナツメグ。

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-フラックスシード:ダイエット
Mayo Clinic (May, 2006). “Drugs and Supplements: Flaxseed and flaxseed oil”

-フラックスシード:糖尿病
Dahl WJ, Lockert EA, Cammer AL, Whiting SJ. Effects of Flax Fiber on Laation and Glycemic Response in Healthy Volunteers. J Med Food. 2005; 8(4):508-511.

-フラックスシード:乳がん
Chen J, Wand L, Thompson LU. Flaxseed and its components reduce metastasis after surgical excision of solid human breast tumor in nude mice. Cancer Lett. 2006; 234 (2):168-75.

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