ニューヨーク市の保健局により5月5日にニューヨーク市の15店舗以上チェーン店を持つレストランはメニューの横にカロリーを表示が義務付けられてから2ヶ月半が経った今日、7月18日に本格的に立ち入り検査が行われます。カロリー表示義務付けに従わないと見られた場合、$200から$2000(2万円から20万円)の罰金を支払わなくてはなりません。
カロリー表示の義務付けが施行された理由の1つはニューヨークの人たちの糖尿病と肥満の防止・解決対策なのですが、この条例が施行される以前から私の学校では多くの情報交換とディスカッションをしました。カロリー表示をして、消費者の健康に関する意識と知識を高めることができるかわりに、カロリー表示だけに惑わされないような栄養教育が重要視されてくると思います。とくに貧富の差が大きなニューヨーク、そして健康志向な人の多くは生活に余裕のある人が多く、低所得者の人達はどうしても財政問題が最初の壁となりがちで、「とにかく食べなくてはならない」という意識が強いため、栄養教育者や他の医療関係者にとって、どのような情報提供と教育をするかがこれからの大きな課題になっていくと思います。
この条例が施行されてから、どれくらいの人がカロリー表示を気にするようになる/なったのか気になっていたところ、クラスメートが学校の近くのレストランのカロリー表示とお客さんの反応の調査をしているという事を知り、さっそく今回の条例にどのような効果が表れているのか聞いてみました。
カロリーが表示されるようになってから低カロリーのメニューを選ぶようになったというお客さんが結構多いそうですが、実際に低カロリーのものを注文する人、言い訳をしながらいつものメニューを選ぶ人の割合は半々くらいだそうです。
外食する時くらいは好きなものを思いっきり食べたい派なのですが、カロリーが表示されるようになってからはやはり気にするようになってしまいました。友人が調査しているレストランは学校の近くということもあり、私もたまに利用しますが、お気に入りメニューが1食で700キロカロリーもあることがわかりました。アメリカに来た当初はそのメニューの半分しか食べられなかったのに、今では問題なく完食です。食生活にはそれほど問題はないけれど、なぜ体重が増えたのかわからないなんていう言い訳はもう通用しなさそうです。
カロリー表示が義務付けられているコーヒーチェーン店スターバックスは今秋から栄養価の高い軽食のオプションを増やすそうです。すでに“Skinny Latte – スキニー・ラテ、”も販売されています。スキニーとは「やせこけた、細すぎる」という意味で、やせている人に対して使われる単語であり、あまりよい褒め言葉ではないのですが、たぶんこれを飲んでも太らないよ、なんていう意味なのだと思います。スキニーラテとは脂肪分2%又は無脂肪の牛乳とシュガーフリーのシロップで作ったもの。小さなサイズ(12fl oz=354cc)で90カロリーしかも脂肪分はゼロ。少し甘いものが飲みたいけれど、カロリーが気になる時などには良いオプションかもしれませんね。でもシュガーフリー製品は個人的に避けたいです。ちなみにお気に入りのスターバックスのスコーンは400カロリーもあり、カロリーは高いだろうなとは思っていたのですが、食べたい時には食べる=運動すればよい、だったのですが、これからはやっぱり気にしてしまいそうです。
スターバックスがカロリー表示の義務付けを機に新たな商品を開発し始め、前向きに動いていると思えば、ダンキンドーナッツのようにしぶしぶ、不公平だと騒ぎ立てるところも。確かにダンキンドーナッツはドーナッツがメインで揚げ物なので、高カロリーになってしまいます。ヘルシー系の全粒粉のドーナッツのカロリーも220カロリーと低いとは言えない値、低脂肪のブルーベリーマフィンも低脂肪だけれど、カロリーは高く400カロリー。ビジネスを良い方向に保ちながらも栄養価の高いもの、低カロリー商品を販売するのは大変なのが納得できます。ニューヨーク市民のため、国の健康対策をポジティブに捉えて頑張って欲しいですね。
*写真は近所のダンキンドーナッツ店内のメニュー。カロリー表示が見当たらないと思ったら、写真中の一番左のボードはカロリー欄でした。
Starbucks
http://www.starbucks.com/default.asp
コメント (4)
たしかにブルーベリーマフィン400カロリーというのはショックでした。それを見て以来、ちょっぴり食べる量やカロリーを気にしだしました。一日一回ですが腹筋運動も取り入れて。すると、約10日で3パウンド減ったではありませんか!ちょっとしたことを気をつけるだけでもたいぶ違うんだなということを実感しました。カロリー表示、確かにそれに振り回されてもいけないのでしょうけれど、市民の意識を変えるきっかけになるのかもね。
投稿者: けろっぴ | 2008年07月19日 08:38
日時: 2008年07月19日 08:38
けろっぴさん、こんにちは。
約10日で3パウンド減ったのですか?素晴らしいです!
確かに気にするのと気にしないのでは違いますよね。
特に焼き菓子は把握しにくいもの。Low-fatマフィンは気をつけないと、お砂糖の量が多いと聞きました。
この条例が少しでもアメリカの肥満問題解決につながるといいですね。
また嬉しい報告お待ちしております!
投稿者: Asako | 2008年07月19日 19:17
日時: 2008年07月19日 19:17
こんにちはAsakoさん。
私は熊本で管理栄養士をしているchieといいます。
将来アメリカの大学or大学院で栄養学を学んでみたいと思っています。
NYではカロリー表示が義務化されたんですね。アメリカは肥満などの問題が多い分健康志向に対応しているな~と感じます。
日本でもカロリー表示やバランスガイドの表示を奨励していますが、なかなか定着していないのが現状だと思います。
しかしチェーン店ではカロリー表示がされている所が多い気がしますね。
Asakoさんは日本でも栄養学を学ばれたんですか?日本で学んだ栄養学とアメリカで学ぶのは内容や考え方などに違いがありますか?
日本で研修会や講演会に行く度にアメリカの栄養学が基に話されていて、アメリカの栄養学を基に今の日本の栄養学があるのかなと思いました。
投稿者: Chie | 2008年07月19日 19:38
日時: 2008年07月19日 19:38
はじめまして、Chieさん。コメントをどうもありがとうございました。私は日本の大学では食物専攻でした。ちなみに管理栄養士ではありません。栄養学の違いですが、一言ではなんとも言えませんが、アメリカ人と日本人の性格などが違うように、又、とにかくアメリカは広く、様々な人種のことを考えなくてはならなかったり、日本とは違ったことが学べると思います。日本でももっと多くの研究が行われるとよいですね。お仕事、がんばってくださいね。
投稿者: Asako | 2008年07月20日 16:30
日時: 2008年07月20日 16:30