メイン

Local Food アーカイブ

2007年04月15日

貧困層地域のローカル・フード(地産地消)取り組み① ~地元スーパーマーケット編~

 地元で採れたものを地元で消費するという意味のローカル・フード(地産地消)運動は世界の各地で起こっていますが、もちろんニューヨークでも大きな食革命の1つとして多くの団体が働きかけています。

 最近、以前紹介したフードパントリーでのボランティアの帰りに低所得者・貧困層地域にある大きめのスーパーマーケット、「Path mark」に行ったのですが、そこでも「Go Local!」(地産で行こう!)、ローカル・フード運動が始まっていました。約1年前に行った時にはローカル・フード運動はまだ行われていませんでした。Path markはアメリカの東側を中心に展開されている大規模なスーパーマーケットで土地価格が安い地域に点在しています。ニューヨークのマンハッタン区には2つあり、その内の1つはハーレムの東側(East Harlemと呼ばれる)にあるお店に行って来ました。イーストハーレムはマンハッタン区の中でも低所得者・貧困層が比較的多く住む地域です。最近は古いアパートが次々に壊され、綺麗なアパートが建てられていたり、マンハッタンの中心に住んでいた人達が移り住み始めている傾向にあるので治安はだいぶよくなっています。

 低所得者・貧困層地域にあるスーパーマーケットは新鮮な野菜や果物の種類が少なく、加工された食品、高脂肪・砂糖が含まれた食品が多いと言われますが、最近ではこのような地域にあるマーケット改革がアメリカ各地で行われています。

 Path markで実際に置いてあったローカル・フードはニューヨーク州のお隣のニュージャージー州の「Jersey Fresh Product」に登録されている農家から来た“りんご”のみでした。他の野菜や果物の産地はわからず、店員に聞いてもわからないとのこと‐日本だと親切に店員が調べてくれたりするのですが、アメリカでは自分の働いている店の商品について知らない人がとても多い。肉製品はほとんどがネバダ州からということもわかりましたが・・・。

 お値段ですが、ニュージャージー州産りんごの値段は1パウンド(454g)$1.39(約170円)で産地不明のりんごは種類によりますが平均して1パウンド$0.99(約110円)でした。ちなみに私が毎週ファーマーズマーケットでニューヨーク州郊外にある農家で採れたりんごを購入していますが、1パウンド$1(約120円)です。

 Path markでは有機農法(オーガニック)で育てられた野菜も販売されているのですが、お値段が高め。オーガニックトマトは1パウンド(454g)で$2.99(約360円)、オーガニックではないトマトは1パウンドで$2.25(約270円)でした。100円の差ならオーガニックトマトを購入しようと思うのは金銭的余裕、健康の事を考えることができる余裕があればのこと。この地域に住む多くの人は金銭的余裕がなかったり、以前に紹介したFood Stamp Program(食糧援助プログラム)の受給者であったりするので、100円の価値がとても大きいと思います。

 マンハッタンの中心のスーパーマーケットに行くと値段はもっと上がります。以前Whole Foods Market、いわゆる高級スーパーマーケットで有機農法りんごを購入した時に中サイズのりんごが1つ$1だったのを覚えています。そういうことを考えると、Path markでのオーガニックやローカル・フードの購入はリーズナブルだと思うのですが、金銭的に余裕のない人々にオーガニックやローカル商品を購入してもらうのは難しいかもしれません。しかしPath markでは栄養士や農家の人を呼んで講習会等などのイベントも行っているので、この地域の多くの人が少しずつ健康や環境についての知識が身に付き、時間はかかっても人々に働きかける事で持続可能な未来を作り上げる事ができると思っています。

*写真はPath markの看板「今週のオススメ」から。Path markのロゴの右横の「Go Fresh. Go Local.」がローカル・フード薦めの記し。もう1つは私が登録したPath markのAdventureカード。カードを提示すると、週のオススメ品が少し安く購入できます。

31-1.JPG
31-2.JPG

スーパーマーケット:Path mark
http://www.pathmark.com/
ニュージャージー州産物について“New Jersey Fresh”
http://www.state.nj.us/jerseyfresh/

2008年08月18日

食、健康そして環境について考える

 8月9日の土曜日から5日間に渡り行われた「Rethinking Food, Health, and the Environment: Making Learning Connections(食、健康、環境の繋がりを考え直す)」という学会のお手伝いをしました。

 この学会の目的はカリフォルニア州バークレー市にあるThe Center for Ecoliteracy:CEL(エコリテラシー・センター)とコロンビア大学教育大学院の栄養教育プログラムが共同で学校やコミュニティに所属する教育者、環境活動者、親などを対象にヘルシーな学校給食改革や学校庭園、栄養・食教育のカリキュラムの進め方を指導することで、7月の終わりにカリフォルニア、そして今回はニューヨークで行われました。

 アメリカ中から参加者が集まり、ニューヨーク会場の時にはアメリカを真ん中で割って東側の州から約30名集まりました。またカナダ、ブラジル、イスラエルからの参加者もいました。2名から4名ほどのグループでの参加者が多かったです。ニューヨーク市近郊からの参加者以外はコロンビア大学のゲストハウスに滞在しました。日程は5日間びっちり詰まっていて、朝8時から始まる朝食から5時まで行われるカリキュラムに全員参加しました。

 5日間のスケジュールの午前中はニューヨーク市保健社会福祉省から代表者が学校給食の改善対策についての発表、栄養教育プログラム教授のイザベル先生の栄養教育プログラム開発の研究発表などに当てられました。午後は用意された2つのワークショップ(学校栄養教育、又はカリキュラム(栄養、科学教育のカリキュラムの進め方))の内、興味のある方に参加します。それと同時に2~4人が組んでチームを作り、自分たちで課題(例:環境問題を重視した学校作りや学校庭園構築計画など)を作り、最終日に行われる発表会までチームワークを行います。

 私はカリキュラムのワークショップの手伝いを行いました。このワークショップは以前に私がパートタイムで働いていた時にご紹介した、LiFE(Linking Food and the Environment)プログラム(学内の食と環境センター)から出版された”Growing Foods (小学4~6年生対象:植物、野菜の成長過程を学ぶ),” “Farm to Table(小学5~6年生対象、:農場から食卓にあがるまでの食べ物製造過程などを学ぶ),” and “Choice, Control and Change(小学6年生、中学1~2年生対象:何を、どのように選択し健康な体を作り、また食生活を送るかを学ぶ)” を使いながら参加者(主に先生が多かったです)に教授法を教え、コロンビア大学の栄養教育プログラムの研究結果や経験も伝えながら行われました。やはり5日間という集中講座に出席するだけあり、参加者はとても真剣に取り組んでいました。

 3日目に行われたフィールドトリップではユニオンスクエアで開かれるファーマーズマーケットへ行き、その後はチェルシー地区にある公立校の学校庭園プロジェクトを訪れました。それについては次回ご紹介しますね。

*写真はチームワークやプレゼンテーションの光景


103-1.JPG103-2.JPG

103-3JPG.jpg


(壁に3枚ポスターが貼ってあるのですが、テキストの表紙)、

The Center for Food and Environment,
Teachers College Columbia University
http://www.tc.edu/life/index.html
Growing Foodsのテキストはここから購入できます。
http://www.gardeningwithkids.org/11-3300.html
テキストの内容・説明
Growing Foods
http://www.tc.edu/life/growingfoods.html
Farm to Table
http://www.tc.edu/life/farmtotable.html
Choice, Control, and Change
http://www.tc.edu/life/choice.html

About Local Food

ブログ「ニューヨーク食育&フード事情」のカテゴリ「Local Food」に投稿されたすべてのエントリーのアーカイブのページです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36