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エンパワメントにようこそ



 栄養教育に資するような新しいサイトを立ち上げると、決まって誰かが、その効果は? とたずねる。研究所の中の場合もあるし、外の場合もある。


 つまり、その人は、新しいサイト(生活習慣病予防のための自己学習システムでも、えいよう・こみゅーんでも、本家のリンクDEダイエットなどなど)に効果がなければ、わざわざアクセスしてみようとは思わない、ということなのだろうか?


 というか、ということ、なのだろう。私も別の局面では同じように質問するのはほぼ間違いないと確信できる。ようするに、相手の話がよく理解できず(本当に新しいものを立ち話の二三分で理解できるはずがない)、でも興味が無いわけでもないときには、よくそんな質問をする。


 新しいものに関しては、それが実際のところ、新しいという以外にどんな利点があるのかを見定めなければならない(というのが研究的な視点というものだ)から、話し相手との共通の約束事として、「効果」(表現はいろいろあれど)を質問するのは考えてみればきわめて自然なことだったりする。


 でも、それはあくまで自然科学系の学会やそういう文脈での話である。栄養教育の話は、舞台はどこであれ、少なくとも自然科学とはいえないだろう。


 したがって、冒頭の一行には、もちろん否定的なニュアンスがこめられている。インターネットサイトの機能が、教育効果だけでないのは明らかだし、もしそれだけだったとしても、相手の話に興味を覚えたら、URLを訊いて、あとは簡単に使い方を教えてもらったり、コンセプトを訊いたりする。はずだと思う。


 効果の問題は、なかなか証明することがむずかしいものであり、相手が研究者ならそのあたりはお互いの共通理解の範疇なので、あまり率直には訊かない。少なくとも相手と今後も仲良くしたければ、私は遠慮しがちにしか訊けない。相手が研究者ではない場合には、むずかしいことは避けている(利益にならないから?)ことが多いので、まず効果の問題を訊いたりするが、これも仲良くしてきたいときにはあまり率直には訊かないかもしれない。


 そのように考えてくると、冒頭の質問者は、私と仲良くしていきたいとは思っていないということになるのだろうか?


 それが、でも、そうではない、というのがいちばんの問題なのだが、冷静に考えると、やはりそういうことになるのかもしれない。


 アッシジの聖フランチェスコのようになりたいよ。


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2006年09月23日 00:00に投稿されたエントリーのページです。

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