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古代ユダヤ教(承前)



■健康栄養情報学の成立要件



  1. 実証的(経験的)な研究(いわゆる科学文献)が含む情報

  2. 科学的(知的)価値判断を含む情報

  3. 実践的(社会的)価値判断を含む情報


 情報を上記の3種に分類したとき、最後の実践的価値判断を含む情報だけはそのままでは科学的な情報とはみなせない、ということ。基本的に科学は、倫理的な価値判断とは断絶しているからである。もし2番目の科学的価値判断も倫理的なものが含まれる場合には、科学的な情報とはみなさない。


 したがって、科学であろうとする研究者は、倫理的な価値判断を可能な限り排除して実証的な研究を公表するだろう、というのが第一の仮定。


 疑似科学の定義は難しいが、だれも望んで疑似科学をするわけではないということを考えると、疑似科学の遂行者は、基本的には自分が行っていることを科学だと信じている。では、なぜそれが疑似科学というレッテルを貼られることになるのか。理由はいくつもあるだろうが、最大の理由は、遂行者が、実証ではなく、自らの価値観を優先しようとするところにあるのではないか、というのが第二の仮定。


 この二つの仮定から、さらに実践的価値判断を含むのに科学を標榜する情報は、疑似科学的な情報なのではないかという第三の仮定が生まれてくる。


 これらはいずれも仮定に過ぎないので、どのくらい確かなのかがわからなければ、それで正確に情報を判断するというわけにはいかない。したがって、仮定の検証が、ここでいう健康栄養情報学の成立の要件になる。


■健康栄養情報学の範囲


 それはさておき、ここでいう健康栄養情報とは何であり、またどのように扱われるものなのかを明らかにしておく必要がある。つまり、ここで扱う情報は、前節の分類から明らかなように、純粋科学的情報だけを意味してはいない。基本的に、そのような科学情報を基礎としながらも、通常の情報のように、価値判断が複雑に入り込んだ未分化な状態の情報である。テレビの健康情報から井戸端会議の体験談まで、なんでもありであり、だからこそ厳密な区別が必要だろう。


 情報が、意図的に作られた虚偽情報か否かは判然としないことが多い。テレビのダイエット情報でも、2週間で3キロの体重減少という観察記録をただちに虚偽と決め付けることはできない。


 そこで、その情報から、価値判断を取り去っていくと、それがわかりやすくなるのではないか、というのが言い方を変えた第三の仮定である。倫理的な価値判断を取り去ったときに残った情報が、実証的であろう(科学的であろう)ということに忠実なのか、価値判断がなければ意味のない情報になってしまうのか、ということだ。


 テレビのダイエットの検証実験についていうなら、それはあるダイエット法を数人の被験者で証明しようとするものだったりするが、数人でなにかを実証できることはまずないので、実証的であろうということに忠実ではないし、それがあるダイエットを価値のあるものかどうかを判断する手がかりではないとしたら、よくある体験談の聞き語りを越えない科学的には意味のない情報である。


 実証的であるということは、成立のための条件が厳密に明らかである必要がある。


 それにもし科学的な応用を考えるなら、その適用範囲は成立条件から演繹できる範囲に限られるし、絶対的な効果の割合が重要な指標になってくる。確かに、実証的であるという意味では、RCTは極めて実証的な信頼性の高い情報を与えるが、それがそれゆえに適用すべきリストの上位にランクされるということにはならないのは、そのような理由からである。テレビの情報は、ほとんどの場合、成立条件から演繹できる範囲に自分がいないということになる(でも表面的にはそういわないのが誤解のもとである)。絶対的な効果の割合についても、例数が極端に少ないので恐らく信頼区間に大きな幅があって(体重が1キロ増えるから5キロ減るまでの場合がありえるというように)意味がないことがわかる。


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2007年01月25日 00:00に投稿されたエントリーのページです。

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