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ポケットにファンタジー



健康情報を素人でも簡単に判別できるという方法があったので、その健康情報の判別法そのものを実際に判別してみることで検証しようとしたら…


いちばんはじめの、具体的な研究に基づいているか、が「NO」だったので、著者(仮に1とする)の言うとおり、「検証終わり」にした。


どうでもいいことだが、「根拠に基づく医療(EBM)」という別の本(こちらは翻訳だが)の著者(仮に2とする)は、その本の最初の方で、EBMは、技術的な水準と道義的な問題点を挙げてRCTが存在せずこれからも現れないだろうと書いていた。そして、観察研究でEBMを支持する研究結果は増え続けていると付記するのも忘れなかった。


こういう違いが出る原因は、編集者のレベルの違いにあると思う。少なくともどちらの著者も、欧米の一流医学雑誌に論文を発表する医師であり、頭が悪いなどということはありえない。著者1が、自説を裏付けるために新聞記事を引用する際に、なぜか一方ではその記事の取材先が著者1であるものを良い例に選び、他方で著者1とは無関係な記事を悪い例に選んでいるという事実を見るに、編集者は原稿を取り下げられるのが怖くて何も言えなかったのではないかと勘繰りたくもなるという見本になってしまっている。


日本では同業者の批判を表立ってすることは礼儀知らずだと思われているので、おかしいと思っている同業者はたくさんいるが、私も含めてそれを名指しで批判したりはしないから、この手の言説は、いつまでも大手を振って表街道を驀進中だったりする。それも無理もないと思えるのは、文章が巧妙で批判を受けにくい文体になっているからだということもあるようだ。


健康情報の読み方を一般の素人に指南する簡単な方法を教えている本なのだから、「こうすればあなたも健康になる方法がわかる」的な言い方をしているに違いない、というのは素人の浅はかさというものである。著者は、別に根拠があるわけでもない健康情報の判別法を淡々と説明するだけで、注意深くそれを実行するとかしないとかに関する言質をとられないようにしている。


(情報検索に関する書籍は、健康情報に限らないが、一般的に、大学のレポートのためとかでない、日常的実践の場における本当の情報の検索は、なにかに使うためであるということをなぜか忘れてしまっている。確かに情報を探すことだけを純粋に考察するならそれでもかまわないが、情報は探してそれを使うものなのだから、使うことを考えないで探すことは現実にはありえない。)


それはともかく、健康になる方法を直接教えてほしいヒトは、情報探索頁をいくら読んでも無駄でしょう。ここで想定されているのは栄養士と同等かそれ以上の専門知識を有している読者であり、そのような読者は、その知識で健康になる方法を知っているはずなのだから。


というわけで、これからそのような専門知識をまだ知らない方々を対象にしたページを構築していこうと計画している。それが、少なくとも「専門知識をまだ知らない方々を対象にしたページ」のようにはならないだろうということだけは、なぜかはっきりしている。理由その1:そのとおりに作ろうとしたら違うものになる。理由その2:だから全然違うものを作ろうとするので、当然違うものになる。


そのとおりのものになる、という方法を(分野は問わず)ご存知の方はお教えいただければ謝礼を差し上げます。


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2007年05月30日 20:47に投稿されたエントリーのページです。

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