殺人蜂(killer bee)の語呂合わせらしい。そのためにむりにBで始まる単語で統一しているのだろうか?
実地に適用可能なガイドラインはサケットらがいうところの「キラーB」に抵触しない必要がある。栄養指導が(B1)病気の負荷に見合うだろうかという問題がまずあり、(B2)介入の価値、(B3)コスト、(B4)障壁も簡単には決められない問題である。要するにそれは多くの検討を必要とする問題ということになるが、そのような困難性をかかえたガイドラインなど本来あるべきでないのはいうまでもない。
サケットらは、ガイドラインの要素として、エビデンスと具体的な指示の二つを挙げている。エビデンスは基本的に研究論文のことであり誰にとっても大きな違いはないものだが、具体的な指示は地域的なものであって、地域ごとにかなり大きな違いがでる可能性がある。
上記の引用におけるガイドラインというのは、それら二つの要素を包含したガイドライン全体のことであるが、特に、自分の患者/診療/病院/地域に合わせた個別のガイドラインを指している。そうでなくては意味が通らない。学会や国の機関が出すガイドラインに実地不可能性や実現困難性が最初から含まれていることは(特にそれが優勢なはずは)ありえない。
ところが、自分の側の特別な事情によって、ガイドラインはしばしば変更を余儀なくされる。そして出来上がった個別のガイドラインが、キラーBに抵触していたらゆっくり考え直す必要があるだろう、ということだ。基本的には、サケットらのEBMの教科書(第2版の邦訳)に書かれていること(最新第3版の原書では構成が見直されて違う場所に移動しているが)を敷衍しているに過ぎない。
別に殺人蜂でも、別人28号でも、どうでもいいのだが、こういうベタな判断基準が実は重要なのかもしれない。微妙であるので慎重であれといわれても、なにもできないが、少なくともキラーBに答えることはできるだろうから。
形は輸入するけど、和魂洋才? 和魂を教えて!